
放射線治療科について
放射線治療科には、放射線治療を遂行するための医療技術専門職(医学物理士、診療放射線技師)が所属しています。(診療については放射線腫瘍科のページをご覧ください)
近年、放射線治療は著しい進歩を遂げ強度変調放射線治療(IMRT)や定位照射などの高度放射線治療が普及してきています。放射線治療には身体的負担が少なく治療部位の形態や機能を温存できる特徴があります。
放射線治療科の主な業務
1. 治療計画
実際に放射線治療をする体勢で治療計画用CTを撮影します。必要に応じて固定具の作成も行います。また、撮影した画像をもとに放射線腫瘍医と議論しながらコンピュータを用いて最適な線量分布を計算して治療計画をおこないます。
2. 照射
治療計画に基づいて放射線を照射します。必ず2名以上の診療放射線技師が立ち合い、ダブルチェックをしながら正確な照射をおこないます。毎回の治療時間は数分です。
3. 機器管理
実際に照射をおこなう放射線治療装置が計算どおりに動作するかを確認する必要があります。高精度放射線治療を安全かつ正確におこなうため、装置の精度管理に努めます。
直線加速器(リニアック)
当院ではTomotherapy(トモセラピー)の最新機種であるRadixact(ラディザクト)を導入しました。この装置は病巣へ放射線を集中させ周辺臓器の放射線量を少なくすることが得意です。
また、通常のリニアックでは40cmを超える範囲への照射は困難ですが、ラディザクトは最大で135cmまで照射可能です。これにより、複数の病巣や広範囲の照射に対応可能です。

所属長からのメッセージ
放射線治療と聞いて不安を感じる方もいらっしゃるかと思います。患者さんが安心して放射線治療を受けられるように苦痛の少ない体位での照射、機器の精度管理などの業務をおこないます。放射線腫瘍医や看護師などの他のスタッフと連携を取りながら、患者さんによりよい放射線治療を提供できるよう努めていきます。
スタッフ紹介
放射線治療科科長
芝生 純
認定/資格 医学物理士 診療放射線技師 放射線治療科主任
野村 一弘
認定/資格 診療放射線技師