消化器内科について
消化器内科は消化管から肝胆膵まで広い範囲の臓器をあつかう診療科で、内科系では最も患者数が多く、専門とする医師も最も多い科です。
腹部症状(痛み、吐き気、吐血、血便、下痢、腹部膨満感など)や食欲不振、黄疸などの症状に対して対応しております。
健診後の精査の胃内視鏡、便潜血陽性に対する二次検査としての大腸内視鏡も多数おこなっております。
消化器内科の特徴と主な診療
- 内視鏡検査は毎年、胃:約3,000件、大腸:2,500件おこなっております。
- 早期の食道がん、胃がん、大腸がんなどには積極的に内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)を施行しております。施行医師は5名おり、症例数も年50件を越え、毎年増加しています。
- 大腸ポリープ切除は、可能な限り外来で発見時におこなっており、不要な再検査は避けるようにしています。
- 高齢者増加にともない胆管結石・胆管炎の緊急症例が増加しておりますが、当院では、日中夜間を問わず早急に内視鏡的治療をおこない良好な結果を得ております。
- がんによる閉塞性黄疸もよくみられる病態ですが、入院時、もしくは期日を空けずに内視鏡的ドレナージを施行、手術など次の治療につなげています。
- 肝がんは減少傾向ですが、当院では手術、ラジオ波焼灼術(RFA)、動脈化学塞栓術(TACE)、全身化学療法、分子標的治療など進行度や希望に応じて最後まで積極的に治療をおこなっています。
- カプセル内視鏡を小腸の出血が疑われる症例や大腸検査に施行し、病変の発見に寄与しています。
- 超音波内視鏡下に胃・膵などの腫瘍穿刺を積極的におこなっており、その後の最善な治療に結び付けています。
- 細経の胆道鏡を新規採用、胆管病変の精査に力を発揮しています。
内視鏡による診断・治療について
当院では、上部消化管内視鏡(食道・胃・十二指腸)、下部消化管内視鏡(大腸)、胆膵内視鏡、気管支内視鏡をおこなっています。内視鏡についての詳細は、消化器内視鏡診断・治療科をご覧ください。
主要機器・設備
- Olympus社製各種内視鏡
- Olympus社製EUS
- 小腸用カプセル内視鏡
- SIEMENS社製血管造影装置
- GE社製造影超音波装置
- Olympus社製胆道鏡
部長からのメッセージ
病院にかかる人の中で、腹部の症状を訴えてくる人の割合は多いと思います。重大な病気を手遅れにしないためにも、違和感を感じたら早めの受診をおすすめいたします。
当科では消化器系各分野の専門医がそろっており、また検査・入院においても十分なキャパシティを有しておりますので、遅滞無く満足のいく医療をご提供できると確信しております。
動画で見るweb河北健康教室
【web河健】Lesson.25「大腸がんは本当に女性に多いの?」
【web河健】Lesson.23「脂肪肝ってなあに?」
【web河健】Lesson.1「ピロリ菌と胃がん」
河北チャンネルでは、他にもいろいろな動画をご覧いただけます。
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【知識コンテンツ】新人広報と学ぶ
不安やストレスで、腹痛や吐き気などに悩まされていませんか?その症状は、IBS(Irritable bowel syndrome)、過敏性腸症候群かもしれません。女性に多い過敏性腸症候群についてご紹介します。
新人広報と学ぶ「IBS(Irritable bowel syndrome)」
第2の脳とも呼ばれる大腸。その役割や仕組み、そして部位別のがん発生率などについて、新人広報と一緒に学びましょう。
新人広報と学ぶ「大腸とがん ~消化器内科~」
スタッフ紹介
消化器疾患センター長/消化器外科主任部長/消化器内科部長
園田 寛道
主な専門分野 - 大腸外科、腹腔鏡外科、ロボット外科
認定/資格 日本外科学会外科専門医・指導医 日本消化器外科学会消化器外科専門医・消化器がん外科治療認定医 日本大腸肛門病学会専門医・指導医 日本がん治療認定医機構がん治療認定医・暫定教育医 ICD制度協議会認定インフェクションコントロールドクター 日本内視鏡外科学会技術認定医(消化器・一般外科:大腸) 日本腹部救急医学会腹部救急教育医・腹部救急認定医 日本ロボット外科学会専門医(国内B級) 日本遺伝性腫瘍学会専門医 消化器内科顧問
五十嵐 裕章
主な専門分野 - 肝胆膵の診断と治療
認定/資格 日本内科学会総合内科専門医・指導医 日本消化器病学会消化器病専門医・指導医・支部評議員 日本消化器内視鏡学会消化器内視鏡専門医・指導医・学術評議員 日本肝臓学会専門医・指導医 日本臨床栄養代謝学会認定医 日本超音波医学会超音波専門医・指導医 日本がん治療認定医機構がん治療認定医 日本医学英語教育学会評議員 日本抗加齢医学会会員 日本医師会認定産業医 医療安全管理者 医療クオリティマネジャー 東京女子医科大学非常勤講師 消化器内視鏡診断・治療科部長/消化器内科副部長
山下 浩子
主な専門分野 - 消化管の診断と治療
認定/資格 日本内科学会総合内科専門医 日本消化器病学会消化器病専門医・指導医・関東支部評議員 日本肝臓学会肝臓専門医・指導医 日本消化器内視鏡学会消化器内視鏡専門医・指導医・支部評議員 日本がん治療認定医機構がん治療認定医 日本ヘリコバクター学会H.pylori(ピロリ菌)感染症認定医 日本医師会認定産業医 消化器内科副部長
島田 高幸
主な専門分野 - 消化管ESD
認定/資格 日本内科学会総合内科専門医 日本消化器病学会消化器病専門医・指導医 日本消化器内視鏡学会消化器内視鏡専門医・指導医 日本肝臓学会肝臓専門医 難病指定医 消化器内科副医長
田島 大樹
主な専門分野 - 消化器内科一般
認定/資格 ACLSプロバイダー 消化器内科医師
水野 文裕
主な専門分野 - 消化器内科一般
認定/資格 日本専門医機構内科専門医 日本肝臓学会肝臓専門医 日本消化器内視鏡学会消化器内視鏡専門医 消化器内科医師
永川 貴
消化器内科医師
内田 彩千子
消化器内科医師
吉見 慎太郎
消化器内科医師
平出 晶莉
専門外来
ESD専門外来
ESDとは、内視鏡的粘膜下層剥離術(Endoscopic Submucosal Dissection)の略称で、切除できる範囲に限界のある内視鏡的粘膜切除術(EMR)の弱点を克服した画期的な内視鏡治療法です。ESDは内視鏡専用のナイフを使用して腫瘍のできた粘膜部分だけを切り取る方法で、おなかを切らずに内視鏡だけで早期がんの根治を見込めます。

ピロリ菌外来
Helicobacter pylori(ピロリ菌)は今では潰瘍や胃がんの原因になる細菌として有名で、WHOでも胃がんの元凶に指定されています。日本人では約5割が胃に保菌しており、特に年長者では割合が上昇します。また胃炎や潰瘍が見つかった人はさらに高い確率でピロリ菌を保菌しているため、検査の上、薬を飲んで追い出したほうがよいでしょう。

外来担当医表
河北サテライトクリニック
青字:予約診療 ◆:女性医師
月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | |
---|---|---|---|---|---|---|
午前 | ― | 島田 高幸 ESD専門外来 |
山下 浩子◆ | 五十嵐 裕章 | ― | ― |
― | 尾形 逸郎 | 水野 文裕 | ― | ― | ― | |
― | ― | 林田 憲正 | ― | ― | ― | |
午後 | 田島 大樹 | 永川 貴 | ― | 山下 浩子◆ | 五十嵐 裕章 ピロリ菌外来(15:30~) |
― |
― | 尾形 逸郎 | ― | ― | ― | ― |
休診・代診情報
日程 | 医師 | 変更内容 |
---|---|---|
2025.12.05 | 五十嵐 裕章 | 休診 |
2025.12.04 | 五十嵐 裕章 | 休診 |
2025.10.31 | 五十嵐 裕章 | 休診 |
2025.08.22 | 五十嵐 裕章 | 休診 |
2025.08.12 | 島田 高幸、ESD外来 | 休診 |
2025.07.25 | 五十嵐 裕章 | 休診 |
2025.07.22 | 永川 貴 | 休診 |
実績
内視鏡施行件数
(件)
2023年度 | |
---|---|
上部内視鏡 | 2,679 |
下部内視鏡 | 2,570 |
ERCP | 216 |
消化管出血止血術 | 153 |
カプセル内視鏡 | 20 |
上部ESD | 26 |
大腸ESD | 36 |
大腸ポリペクトミーEMR | 961 |
PEG | 26 |
消化管ステント留置 | 20 |
食道静脈瘤治療 | 17 |
EUS | 62 |