
「肩が痛くて腕が上がらない」「夜中に肩の痛みで目が覚める」「髪を洗うのがつらい」「服を着替えるときに痛む」—このような症状でお困りではありませんか?
これらは肩腱板断裂(けんばんだんれつ)や変形性肩関節症の症状かもしれません。肩の痛みは日常生活の多くの動作に影響を与えます。適切な治療で痛みを軽減し、肩の機能を取り戻しましょう。
腱板は、肩関節を覆う4つの筋肉(棘上筋、棘下筋、小円筋、肩甲下筋)の腱が集まった組織です。この腱板が切れる(断裂する)のが肩腱板断裂です。
原因
腱板断裂が長期間放置され、肩関節に変形性関節症が生じた状態です。骨頭が上方に移動し、肩峰とぶつかって痛みや機能障害を起こします。
肩関節の軟骨がすり減り、痛みや可動域制限を起こす病気です。原因として腱板断裂のほか、関節リウマチ、外傷後などがあります。
| 検査 | 目的 | 痛み |
|---|---|---|
| X線(レントゲン) | 骨の変形、骨棘を確認 | なし |
| MRI検査 | 腱板の断裂、筋肉の萎縮を評価 | なし |
| 治療法 | 内容 | 効果 |
|---|---|---|
| 薬物療法 | 消炎鎮痛薬、外用薬 | 痛みの軽減 |
| 注射 | ステロイド、ヒアルロン酸注射 | 炎症・痛みの軽減 |
| リハビリ | 肩周囲筋の強化、可動域訓練 | 機能維持・改善 |
関節鏡視下腱板修復術
リバース型人工肩関節置換術
当院にはスポーツ・関節鏡センターがあり、肩関節の専門的な診療をおこなっています。
| 項目 | 件数(2024年) |
|---|---|
| 肩関節鏡手術 | 77件 |
| 腱板修復術 | 59件 |
断裂した腱板が自然に治ることはありませんが、断裂があっても痛みが少なく日常生活に支障がない方もいます。痛みが強い、機能障害がある場合に手術を検討します。
通常の肩関節と逆の構造(リバース)を持つ人工関節です。腱板がなくても三角筋の力で肩を挙上できるため、腱板断裂性肩関節症に有効です。
関節鏡手術は約5〜7日間、人工関節は約1,2週間の入院です。費用は手術内容により異なりますが、3割負担が目安です。 金額は医事課などに過去の事例で確認お願いします。
肩の痛みは「年のせい」と諦めがちですが、適切な治療で改善できることが多いです。特に夜間痛がある場合は腱板断裂の可能性があり、早めの検査をお勧めします。
河北総合病院 整形外科
〒166-8588 東京都杉並区阿佐谷北1-6-1
TEL:03-3339-2121(代表)

河北総合病院 整形外科副部長/スポーツ・関節鏡センター長
加藤 敦夫
最終更新日:2026年9月2日
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